ドコモ光にはドコモの携帯電話契約があることで料金の割引を受けることのできる「光パック」と呼ばれるセット割の設定があります。
この光パックは通信量プランの契約に応じて割引額が変わるもので、よく通信する人ほど多くの割引が受けられるようになっています。
今回は、ドコモ光パックを利用する際の適用条件や、割引金額について見ていきましょう。光パックはお得なものと言えるのでしょうか。
ドコモ光のセット割「光パック」の割引金額
インターネット接続サービスを契約する時に、携帯電話の契約とセットだと割引が適用される「セット割」は非常にお得なものです。ドコモで提供されている「ドコモ光パック」もこれと同じものですが、割引額などの条件はどのようになっているのでしょうか。
適用条件
まず、「光パック」の適用条件を見てみましょう。どういった条件を満たせば光パックが使えるのでしょうか。
ドコモ光の公式サイトには、光パックの適用条件に関する記載として「ドコモ光とスマホをまとめるとドコモ光パック(セット割)でスマホをおトクにご利用いただけます。」と書かれています。しかし、これはあまりよくわかりませんね。同じくドコモ光パックの提供条件書には「Xi/FOMAのパケットパックとドコモ光をセットでご契約いただいている状態」と書かれています。
光パックの適用がなされる条件とは、スマートフォンのパケットパックを契約した状態でドコモ光をセットで契約した場合、と言えます。
割引金額
光パックの適用によって、どれくらいの割引になるのでしょうか。ここでは具体的に割引金額を見てみましょう。先ほどの光パックの適用条件で、「Xi/FOMAのパケットパックとドコモ光をセット」と説明しました。パケットパックの種類に応じて、割引金額に違いはあるのでしょうか。
パケットパック別の光パックの割引金額の一覧をまとめると以下のようになります。
<家族利用の場合>
契約しているシェアパック | 割引額 |
ウルトラシェアパック100 | -3,000円/月 |
ウルトラシェアパック50 | -2,400円/月 |
ウルトラシェアパック30 | -2,000円/月 |
シェアパック15(標準) | -1,800円/月 |
シェアパック10(小容量) | -1,200円/月 |
シェアパック5(小容量) | -800円/月 |
<個人利用の場合>
契約しているシェアパック | 割引額 |
ウルトラデータLLパック | -1,100円/月 |
ウルトラデータLパック | -900円/月 |
データMパック(標準) | -800円/月 |
データSパック(小容量) | -500円/月 |
ケータイパック | -500円/月 |
このように、契約しているパケットパックの種類によって、割引額にはかなりの違いがあります。
スマホの契約プランの確認方法
ドコモ光を使っていて、ドコモの携帯電話を契約していると光パックが適用されますが、光パックの割引金額はスマホの契約プランによって変わります。では、契約プランや割引金額はどうすれば確認できるのでしょうか。
まず、割引金額は先ほどの表でもわかりますが、その前に契約するパケットパックを確かめないといけません。では、自分がどのパケットパックを契約しているかはどこを見ればわかるのでしょうか。契約内容を確認する方法はいくつかあります。
- パソコンで確認
- 携帯電話、スマートフォンで確認
- 電話で確認
- ドコモショップで確認
パソコンなどでは、ドコモの公式サイトのMy docomoから確認することが出来ます。また、契約内容は電話やドコモショップの店頭でも確認することが出来ます。そして、契約しているパケットパックの種類がわかると、割引金額は先ほどの表で確認することが出来ます。
セット割「光パック」は本当にお得なのか
ここまでドコモの光パックについて適用条件や割引額などを見てきました。しかし、光パックは本当にお得になるのでしょうか。
フレッツ光を使っている場合と比べていくらお得か
ドコモ光を利用せずにフレッツ光を利用している人もまだまだ多いのではないでしょうか。ドコモ光はフレッツ光と比べてお得になるのでしょうか。
まず、ドコモ光とフレッツ光の基本料金を比較してみましょう。
サービス名 | 一戸建て用(月額料金) | マンション用(月額料金) |
ドコモ光 | 5200円 | 4000円 |
フレッツ光 | 6100円 | 4150円 |
フレッツ光の場合は、ここにプロバイダー料金がかかります。(例えばSo-netの長期割引プランだと1000円)。またドコモ光の場合は、先ほど説明したようにセット割の適用で月額料金の割引を受けることが出来ます。
このことを念頭にいくつかのケースで、どれくらいの割引になるのか見てみましょう。
<マンションに一人暮らしでデータパックMを使っている場合>
このケースでは料金は以下のようになります。
サービス名 | ドコモ光 | フレッツ光 |
基本料金 | 4000円 | 4150円 |
プロバイダー料金 | 込みなので不要 | 1000円(So-netの場合) |
カケホーダイ | 2700円 | 2700円 |
データパックM | 5000円 | 5000円 |
光セット割 | -800円 | なし |
ずっとドコモ割(10年以上) | -600円 | -600円 |
SPモード料金 | 300円 | 300円 |
合計 | 10600円 | 12550円 |
比較をしてみた結果、このケースの場合は月額で約2000円程度の節約になることがわかります。
<家族でシェアパック15を使っている場合>
このケースでは料金は以下のようになります。ここでは夫婦と子供が1人で、計3台のスマートフォンを利用していると仮定します。
サービス名 | ドコモ光 | フレッツ光 |
基本料金 | 4000円 | 4150円 |
プロバイダー料金 | 込みなので不要 | 1000円(So-netの場合) |
カケホーダイ | 2700円×3台=8100円 | 2700円×3台=8100円 |
ドコモの学割(1台) | -1500円 | -1500円 |
シェアパック15 | 12500円 | 12500円 |
光セット割 | -1800円 | なし |
シェアオプション | 500円×2台=1000円 | 500円×2台=1000円 |
ずっとドコモ割(10年以上) | -1000円 | -1000円 |
SPモード料金 | 300円×3台=900円 | 300円×3台=900円 |
合計 | 22200円 | 26150円 |
このケースだと、4000円弱ドコモ光の方が月額料金を節約できることがわかります。
光パックの強みと弱み
セット割はドコモ以外の他の携帯電話キャリアでも行っています。その中で、ドコモの光パックの強み・弱みはどういうところになるのでしょうか。同じようにセット割を提供しているauやソフトバンクと比較することで、ドコモ光の強み・弱みを見ていきましょう。
3社のセット割の内容を比較すると以下のようになります。まずドコモ光については、先に説明したので割愛しますが、他の大手携帯電話キャリア(au, ソフトバンク)についてはどのようになっているのでしょうか。ここではその一部を抜粋して比較してみましょう。
<au>
プラン | 割引額 | |
auピタットプラン | (シンプル):1GBまで | 対象外 |
(スーパーカケホ/カケホ):2GBまで
(シンプル):1GB超~2GBまで |
-500円/月 | |
(スーパーカケホ/カケホ/シンプル):2GB超~20GBまで | -1000円/月 | |
auフラットプラン20/30 | ||
データ定額1 | 934円/月 *最大2年間
3年目以降500円/月 |
|
データ定額2/3
ジュニアスマートフォンプラン シニアプラン カケホ(3Gケータイ・データ付) |
934円/月割引 | |
データ定額5/20
LTEフラット ISフラット |
1434円/月 *最大2年間
3年目以降934円/月 |
|
データ定額30 | 2000円/月 *最大2年間
3年目以降934円/月 |
<ソフトバンク>
対象料金サービス | 2年目まで | 3年目以降 |
データ定額 50G | 1080円/月 | 1080円/月 |
データ定額 30G | 2000円/月 | 1008円/月 |
データ定額 20G | 1522円/月 | 1008円/月 |
データ定額 5GB | 1522円/月 | 1008円/月 |
データ定額 1GB/2GB | 500円/月 | 500円/月 |
データ定額 (3Gケータイ) | 500円/月 | 500円/月 |
これを見ると、特に通信量がそれほど多くない場合はドコモ光より他社の方が割引額が大きいことがわかります。ただし、ドコモ光の場合は、「ずっとドコモ割」など他の割引と併用することが出来ますので、実質的な差はないと考えてよいでしょう。
その他の割引・契約時の特典
ここまで説明してきた以外での割引や特典はどのようになっているのでしょうか。ここでは条件が良いと言われている大手プロバイダーのGMOとくとくBBを例に挙げて説明します。なお、GMOとくとくBBはIPv6に対応した高速なインターネット接続が利用できると言う点でもおすすめのプロバイダーです。
具体的にGMOとくとくBBを契約した場合には、以下のような特典を受けることが出来ます。
特典 | 内容 | 備考 |
携帯電話とのセット割 | 月額最大5700円の割引 | ドコモ携帯のみ |
ルーター | IPv6ルーター無料レンタル | 速度が高速化 |
dポイント | 最大20000ポイントプレゼント | |
キャッシュバック | 最大15000円 | |
セキュリティサービス | 1年間無料 |
ドコモ光でプロバイダーとしてGMOとくとくBBを選択すると上記のような特典を受けることが出来ます。速度と特典の両面での大きなメリットを考えると、やはりドコモ光を選択するのは意味があると言えます。
ドコモ光を使うべきか、他社回線を使うべきか
ここまでドコモ光での割引や特典についていろいろと見てきました。それを踏まえると、結局のところドコモ光は利用すべきなのでしょうか。いくつかのケースに分けて見ていきたいと思います。
<家族で長年ドコモを使っている場合>
家族で長年ドコモの携帯電話を契約している場合は、「ドコモずっと割」や「シェアパック」などお得な割引がいくつも利用できます。
この場合は「一戸建て」「マンション」に限らず、そのままドコモ光を契約するのが良いでしょう。
<1人暮らしでインターネット回線の新規契約をしようとする場合>
一人暮らしの場合はどうでしょうか。先ほどの試算でも見ていただいたと思いますが、一人暮らしの場合、ドコモ光はそれほど安くはなりません。
逆にauひかりの場合、例えば正規販売代理店のNNコミュニケーションズでは以下のようなキャンペーンを行なっています。
- ネット+電話での契約で50000円キャッシュバック
- ネットの契約で43000円キャッシュバック
これらに加えて「プロバイダーごとのキャンペーン」「KDDIのキャンペーン」などが適用されます。
こういったことを考えると、あえてドコモでセット割を選ばずにauひかりを選ぶという選択肢も十分考えられます。
つまり、ドコモ光を選択する基準としては、以下のようなことが考えられます。
- 家族でドコモの携帯電話を契約している場合:ドコモ光が望ましい
- 一人暮らし:auひかりなど他社
ドコモ光など、携帯電話キャリアが提供するインターネット接続サービスを利用することを検討している場合は、今回の内容を参考にすることをおすすめします。