携帯電話を使っていて「つながりにくい」とか「すぐ切れる」といった経験をされたことのある方は多いと思います。電話でもインターネットでも、こういったことが起きてしまうと携帯電話は全く使い物にならなくなりますよね。
携帯電話各社でも、こういったことが起こらないように取り組みを進めています。今回は、NTTドコモの取り組みについて詳しく見ていきます。
①ドコモの電波改善の取り組みについて
携帯電話は電波がつながらないと利用できません。したがって、各社電波状態の改善には力を入れて取り組んでいます。もちろんドコモも例外ではありません。まずは、電波改善についてドコモの取り組みを見ていきましょう。
ドコモが行っている電波をよくする取り組み
携帯電話はつながって初めて利用できるものであり、つながらない携帯電話は意味がありません。では、ドコモは電波状況の改善に向けてどのような取り組みをしているのでしょうか。ドコモでは電波改善に向けて4つの視点から対策を進めています。
- 利用者からの情報を聞く
- 基地局の改善と増設
- 電波状況の調査と改善
- 自宅などへの改善の提案
これらを一つ一つ説明していくと、次のようになります。まず「利用者からの情報を聞く」というのは、Webサイトなどで電波状況についての意見を聞き、それに対応するというものです。また、「基地局の改善と増設」については、利用者からの声をもとにして基地局の設備の更新や基地局自体の増設を行います。基地局は電波を中継していますので、これによって電波状況が改善される可能性があります。「電波状況の調査と改善」については、同社が車などで街中を走行し電波状況の調査を行なっていることを指します。ドコモはこういった調査によって電波状況を確認と改善を行なっています。最後に、「自宅などへの改善の提案」です。これは利用者の自宅や企業などへ赴き、実際の電波状況を確認の上で、適切な対策を提案・実施するというものです。
ドコモでは、こういった電波改善の取り組みを通して、電波状況についての顧客満足度を高める努力がなされています。
②電波と携帯の仕組みについて
いうまでもなく携帯電話はキャリアからの電波がないと利用できません。この章では、携帯電話と電波について取り上げます。
電波とはどういうものなのかについて分かりやすく教えてください。
電波とはいわゆる「赤外線より波長が長い電磁波」と言われます。電波には周波数というものがあり、周波数ごとにどういったものに利用できるかが電波法の規定により総務省によって決められています。
例えば
- 30kHz – 300kHz: 船舶、航空機用ビーコン
- 30MHz – 300MHz: FM放送など
といったものです。
この中で、携帯電話に使われる電波についても、割り当てが厳密に決められており、他の帯域の電波を勝手に使うことはできないようになっています。
規制や制限がかかるのはどういう場合があるの?
よく携帯電話などを利用していると、速度や通信量の規制や制限がかかることがあります。今まで普通に使えていたのに突然使えなくなると非常に困ったことになります。
では、どういったケースでどのような規制や制限がかかってしまうのでしょうか。整理すると以下のようになります。
- 契約した通信量を超えるとリミットモードとなり、月末まで128kbpsという低速での通信となります。
- リミットモードでFOMAの128kbpsに対応していない機種の場合は、パケット通信が低速になります。
- FOMAの場合は、3日間の通信料が300万パケットを超えると速度制限が適用されることがあります。
このように、ドコモでは通信量が契約の上限を超える、あるいは短期的に非常に多くなった利用者に対して速度制限を設けるといった対応を行なっています。
室内で電波が悪くなる理由は何ですか?
よく屋外では問題ないのに室内で電波状態が悪くなるケースがあります。これは、屋外と比べて障害物が多いということが原因です。建物などの障害物が多いと、電波が弱められると同時に、反射などできれいな電波が届かなくなります。
また、自宅が鉄筋コンクリートの場合は、コンクリートや鉄筋によって電波が減衰しますので屋内で電波状態が悪くなるケースがあります。
こういった理由から、遮るものの少ない屋外に比べて室内では電波状態が悪くなることがあります。
契約前に電波の強さを測る方法はあるの?
携帯電話に限らずWiMAXなど他の通信業者でも同じですが、契約してしまってから「電波が弱い」などの理由で解約することは難しいケースが多いです。
では、契約前に電波状態を知る方法はあるのでしょうか。それには以下のような方法があります。
Webサイトの以下のサービスエリアの情報を確認する。
「サービスエリア:NTTドコモ」
https://www.nttdocomo.co.jp/support/area/
「エリアおためしサービス」を活用する
ドコモでは、Webサイトでサービスエリアを公開しているので、自分の使いたいところでの電波状態が確認できます。また、事前にドコモから一週間端末を借りられる「エリアおためしサービス」というものがあり、それを活用することが出来ます。
契約してから「使えなかった」ということになると、対応に手間がかかりますので、不安のある場合は、こういった方法で事前に利用したい場所の電波状態を確認しておくことをおすすめします。
電波が悪い代表的な場所はどこ?(地下・室内・トンネル?)
一般的に携帯電話の電波状態が悪い場所というとどこが考えられるのでしょうか。例えば、以下のようにところが挙げられます。
- 地下
- 屋内
- トンネル内
これらは障害物などで電波が届きにくいため使えないケースがあります。その他、地方や山間地のような人が少ないところなどは当然使えない場合が出てきます。
ドコモがカバーできていない地域はあるの?
よく携帯電話キャリアがサービスエリアを考える上で使ってきた指標が「人口カバー率」です。ドコモでは「人口カバー率」として、市町村役場の地点で利用できるのであれば、その地域はカバーできるという考え方で算出しています。ただし、実際に人が住んでいない山間地などでは利用できない場合があります。また、地下などではアンテナを別途設置しないと利用できません。
- 居住者が少ない山間地
- 地方の過疎化が進むような人が少ない地域
- 地下街やトンネル内など
このようなところでは、ドコモの携帯電話は利用できない場合があります。
③電波が悪い時の対処法について
携帯電話やスマートフォンを使っていると、「つながりにくい」「すぐ切れる」といったように電波状態が悪い時がありますよね。ここでは、こういった電波状況が悪い時にどうすれば良いのか見ていきましょう。
自分でできることはなにかあるの?
電波状況が悪い時、ドコモショップやサポートなどに連絡するのは少々手間がかかります。自分で出来る対象法は何かあるのでしょうか。
電波状態が悪い時に個人でできる対処法としては以下のようなものがあります。
- 場所を変える(窓際の方が電波は入りやすい)
- 電波改善アプリを使ってみる
- Webサイトなどで障害やメンテナンス等が発生していないか確認する
これで解決しない場合は、サポートに問い合わせてみましょう。
例えば以下のような改善提案をしてくれます。
- ドコモレピータ:基地局の電波を屋内へ引き込む方法です。
- フェムトセル小型基地局の利用:個人での携帯電話の基地局設置です。
いずれにしろ、サポートに問い合わせる前に自分で場所を変えるなど対処を行ってみることが大切です。
契約してから電波が悪かったと分かったらどうしたらいいの?
携帯電話を契約したのは良いが、いざ自宅に帰ってみたら電波状態が悪くて使い物にならなかった。こういった場合にはどうすれば良いのでしょうか。
こういった場合は、まずドコモショップに相談しましょう。次の項目で詳しく説明しますが、ドコモから改善の方法をいろいろと提案してくれます。
ドコモに改善を要求できるの?その方法は何があるの?
電波状態が悪い場合は、ドコモに改善を要望できるのでしょうか。ドコモのサポートに連絡すると改善に対する相談が出来るようになっています。
ドコモに改善を要望すると、調査を行なった上で改善策の提示を行なってくれます。改善方法としては例えば、先ほど説明したような以下の方法があります。
- ドコモレピータ:基地局の電波を屋内へ引き込む方法です。
- フェムトセル小型基地局の利用:個人での携帯電話の基地局設置です。
このように、電波状態の改善はドコモに相談することで改善へつながる可能性がありますので、必要があれば利用してみることをおすすめします。
電波状況が悪い場合の 問い合わせ窓口
ここまでドコモの電波状態の改善など、いろいろと説明して来ましたが、こういった場合にドコモの問い合わせ窓口はどこになるのでしょうか。
トラブルの際のドコモの問い合わせ方法は以下の通りです。
メール
以下のWebサイトから問い合わせることが出来ます。電話は繋がらないこともあるので、急ぎでなければこちらがおすすめです。
「メールでのお問い合わせ」
https://www.mydocomo.com/web/utility/contact/mail.html#autoAuth0
電話
電話での問い合わせは内容別に宛先が分けられています。例えば「故障や修理」は局番なしの113(ドコモの携帯電話から)、もしくは0120-800-000(その他の一般電話から)となっています。
それぞれの宛先は以下のサイトに明記されています。
「お問い合わせ」
https://www.nttdocomo.co.jp/support/inquiry/
また、電話で問い合わせをする際には、必ず「契約者電話番号、ネットワーク暗証番号(契約時に指定された4桁の暗証番号)」の2つが必要になります。これらは、契約内容の紹介や各種手続きの際の本人確認に必要になりますので、事前に準備しておきましょう。
<参考>
「ドコモの電波サポート:NTTドコモ」