auひかりとドコモ光は、いずれも携帯電話キャリアが提供しているインターネット接続サービスです。
両社の違いは、光回線を提供している事業者がauひかりはKDDI、ドコモ光はNTTという点です。
現在、auひかりを利用中の方がドコモ光に乗り換えるケースとして考えられるのは
- 家族でドコモの携帯に揃えるタイミングでネット回線もドコモにする
- auひかりがサービスを提供していない地域に引っ越すためドコモ光を検討中である
このような理由が考えられますが、auひかりからドコモ光の乗り換えを行うには、メリットとデメリットをきちんと知っておかないと後で後悔してしまうかもしれませんので、契約前にこの記事でチェックしてくださいね。
auひかりからドコモ光に乗り換えるメリット
auひかりは、KDDIの独自回線を利用しており一部の地域では、サービスを受けられない場合があるのに対し、ドコモ光はNTTフレッツ光の光回線設備を利用しており、ほぼ全国での利用が可能となっております。
この二つの回線は、違った回線設備を利用していることから、auひかりからドコモ光への変更は工事が必要になり、いったん変更すると元に戻すことができません。
まず、このことを踏まえてたうえで乗り換えのメリット確認をしていきましょう。
ドコモのスマホは「光パック」で割引きが受けられる
ドコモのスマホユーザーに対するメリットは、ドコモ光とで割引きが受けられる「光パック」が使えるようになるということです。
ドコモの光パックの割引き額は、スマホで契約中のデータ量によって変わり、ドコモデータプランは、家族てデータ量を分け合うシェアパックと、個人で契約するデータプランがありますので、それぞれの割引き額を見ていきましょう。
ドコモ光パックデータ量プラン別割引額一覧 | |||
ウルトラシェアパック100 | 3,000円※ | ||
ウルトラシェアパック50 | 2,400円※ | ウルトラデータLLパック | 1,100円 |
ウルトラシェアパック30 | 2,000円 | ウルトラデータLパック | 900円 |
シェアパック15 | 1,800円 | データMパック | 800円 |
シェアパック10 | 1,200円 | データSパック | 500円 |
シェアパック5 | 800円 | ケータイパック | 500円 |
※光回線が戸建タイプで契約中の場合、ウルトラシェアパック100の割引き額は3,200円に、ウルトラシェアパック50の割引き額は2,500円になります。
このように、特に家族でデータ量を分け合うシェアパックを利用している場合、割引き額がとても大きいので通信費の節約ができます。
ドコモ光にすると通信速度が速くなる可能性がある
ドコモ光のメリットの一つに、「多くの提携プロバイダーから自由に選択できる」ということが挙げられます。
この中には、GMOとくとくBBのように「IPv6プラス」に対応したプロバイダーがあります。
難しい話は省略しますが、「IPv6プラス」とは従来の通信方法の「IPv4」に変わる新しい通信技術である「IPv6」を活用したもので、「IPv4」に比べて通信速度が大幅に向上する可能性があるのです。
ドコモ光では、このIPv6に対応したプロバイダーが利用できるため、高速なインターネット接続ができるというメリットがあります。
ドコモ光の申込みキャンペーンが豪華
多くのプロバイダーに対応しているもう一つのメリットは、プロバイダーからさまざまなキャンペーン特典を受けられるということです。
ドコモ光に対応しているプロバイダーの中で、キャンペーン内容が豪華なことで知られている「GMOとくとくBB」を例に挙げて見ていきましょう。
ちなみにこのプロバイダは、IPv6通信に対応しており高速なインターネット接続が使えるというメリットもあります。
GMOとくとくBBのキャンペーン特典です。
- 現金キャッシュバック:現金10,500円のキャッシュバック
- dポイントプレゼント:20,000ポイントプレゼント。西日本はさらに10,000ポイントプレゼント
- Wi-Fiルーターの無料レンタル:IPv6に対応したWi-Fiルーターの無料レンタル
- 無料セキュリティサービス:マカフィーのセキュリティーソフトが1年間無料
このように、ネット回線の乗り換えにより、非常にお得なキャンペーンが受けられるケースがあります。
ちなみに、ドコモの公式サイトや家電量販店から「GMOとくとくBB」をプロバイダーに指定し、ドコモ光の契約をしても、上記の特典は受けられませんので「GMOとくとくBBのキャンペーンサイト」からお申込みください。
auひかりからドコモ光に乗り換えるデメリット
今度は、逆にauひかりからドコモ光に乗り換える場合のデメリットを見てみましょう。
基本料金が若干高くなる
まずは両社の月額料金を、ネット回線のみ2年契約型プランでプロバイダー料金込み(ドコモ光は料金の安いタイプA)で比べてみましょう。
auひかりとドコモ光の基本料金比較表 | ||
サービス | auひかり | ドコモ光 |
戸建てプラン | 5,200円(月額) | 5,200円(月額) |
マンションプラン | 3,800円(月額) | 4,000円(月額) |
比較をしてみると、auひかりよりドコモ光の方が月額料金は同じか若干高いことがわかります。
したがって、乗り換えをすることで月額料金の負担額が増えてしまうのがデメリットです。
auひかりの解約金がかかる
通常光回線は、一定期間の契約を約束することで料金の割引をするサービスがあります。
auひかりの場合は、以下のプランで契約更新月以外に解約をする場合には、違約金の支払いが必要になります。
auひかり解約違約金一覧表 | |
戸建てプラン | ずっとギガ得プラン:契約解除料15,000円(3年単位の契約) ギガ得プラン :契約解除料9,500円 (2年単位の契約) |
マンションタイプ | お得プランA :契約解除料7,000円(2年単位の契約) |
ドコモ光には、他社の解約違約金を負担してくれるキャンぺーンがありませんので、更新月が間近に迫っている場合は、それまで待ってから乗り換えをすると無駄な支払いをする必要がなくなります。
ドコモ光の開通工事が必要
auひかりはKDDIの光ファイバー網を利用しているのに対して、ドコモ光はNTTのフレッツ光の回線を利用しているため、auひかりからドコモ光に乗り換える場合は、回線の開通工事が必要となります。
ドコモ光の工事費用の目安は以下のようになっており、この他にもauひかりの回線を撤去する費用がかかる可能性があります。
新規工事費用:18,000円(戸建て) 15,000円(マンション)
フレッツ光からドコモ光への転用の場合は、フレッツ光の回線設備を利用するため工事費はかかりませんが、auひかりからドコモ光への変更の場合は、こういった費用が発生するので注意が必要です。
auスマートバリューが使えなくなる
もし携帯電話の契約をauにしていた場合は、auスマホとのセット割である「auスマートバリュー」で割引きを受けていたと思いますが、auひかりからドコモ光に乗り換えることで、当然ながらこの割引きが使えなくなります。
auの携帯電話料金が最大で毎月2,000円上がってしまうことになり、負担が大幅に増えてしまいます。
ドコモ光に移行後も、スマホとのセット割を使いたいのであれば、携帯電話もMNPでドコモに変更するという選択をしても良いのかもしれません。
auひかりから乗り換えにおすすめの選択肢は?
ここまで、auひかりからドコモ光に乗り換える際のメリットやデメリットについて説明しましたが、auひかりからドコモ光以外のネット回線に乗り換える場合のおすすめ選択肢を紹介します。
auひかりから乗り換えにおすすめの2つのネット回線
auひかりからドコモ光以外の光ネット回線に乗り換える場合は、以下の2つがおすすめです。
- ビッグローブ光
- So-net光
では、これら2つがどうしてauひかりユーザーにおすすめなのか説明するために、両社の特徴を下記にまとめました。
ビッグローブ光とSo-net光の特徴一覧 | ||
ビッグローブ光 | So-net光 | |
運営母体 | ビッグローブ株式会社 | ソニー・ネットワークコミュニケーションズ株式会社 |
規模 | 社員数約500名 | 社員数約1,300名 |
会社の特徴 | NECグループであったが、KDDIに売却された | ソニー・モバイルコミュニケーションズの子会社 |
契約者規模 | 契約者数は約200万人 | So-netは273万人でOCN, Yahoo!BBにつぐ規模 |
このように、ビッグローブ光とSo-net光はともにインターネットプロバイダーとしては非常に規模の大きな企業です。
両社ともドコモ光より安い
これら2社に乗り換えた場合、ドコモ光と比べて料金の面ではどのように違うのか、ドコモ光は最も安価なタイプAを例にあげ見ていきます。
ドコモ光・ビッグローブ光・So-net光の料金比較表 | |||
接続業者 | ビッグローブ光 | So-net光 | ドコモ光 |
月額料金(マンションタイプ) | 3,980円(月額) | 3,500円(月額) | 4,000円(月額) |
月額料金(戸建てタイプ) | 4,980円(月額) | 4,800円(月額) | 5,200円(月額) |
このように見てみるとビッグローブ光・So-net光のいずれも月額料金がドコモ光より安くなるので、月額料金の節約ができることがわかります。
工事費が無料
初期費用についても同じように、2社とドコモ光を比較してみましょう。
ビッグローブ光・So-net光・ドコモ光初期費用比較表 | |||
回線業者 | ビッグローブ光 | So-net光 | ドコモ光 |
新規初期費用 (マンション) |
事務手数料:3,000円 工事費:27,000円 |
事務手数料:800円 工事費:24,000円 |
事務手数料:3,000円 工事費:15,000円 |
新規初期費用 (戸建て) |
申込手数料:3,000円 工事費:30,000円 |
事務手数料:800円 工事費:24,000円 |
契約事務手数料:3,000円 工事費:18,000円 |
転用の場合 | 事務手数料:3,000円 | 事務手数料:1,800円 | 事務手数料:3,000円 |
ビッグローブ光とSo-net光では、新規工事費が実質無料になるキャンペーンを行っており、初期費用は事務手数料のみの負担となっています。
ドコモ光は、現在工事費無料キャンペーンは行っておらず、一括または分割での支払いが必要となり、2社と比べると初期費用の負担が大きくなるので、デメリットと言えるでしょう。
auスマホとのセット割引が受けられる
ドコモ光とビッグローブ光・So-net光との大きな違いに、auスマホとのセット割が受けられるということがあります。
両社のauセット割引は2種類あり、どちらもauのスマホとのセット割引ですが、割引き金額や適用条件が違いますので内容を少し整理してみましょう。
auスマートバリューとauセット割の違い | |
auスマートバリュー |
|
ビッグローブ光×auセット割 |
|
ビッグローブ光は、2種類のセット割から自分で選ぶことが出来ますので、より有利な条件の方を選択できます。
キャッシュバックがお得
最後に両社のキャッシュバック特典について比較してみましょう。
ビッグローブ光とSo-net光の契約特典比較表 | |
ビッグローブ光(新規) | 特典A:キャッシュバック25,000円 特典B:キャッシュバック20,000円+Buffalo製Wi-Fiルーター |
ビッグローブ光(転用) | 10,000円 |
So-net光(新規) | 特典A:キャッシュバック25,000円 特典B:キャッシュバック20,000円+Buffalo製Wi-Fiルーター |
So-net光(転用) | 5,000円(他社プロバイダーからの転用) 1,000円(同じSo-netからの転用) |
ビッグローブ光とSo-net光の新規の特典は全く同じものですが、フレッツ光からの転用にはビッグローブ光の方がお得になります。
今回はauひかりから乗り換えのケースで考えているので、新規での契約になります。
auひかりからドコモ光への乗り換え手順
最後に、auひかりからドコモ光に乗り換える際の手順を、「auひかりの解約」から「ドコモ光の契約」の順で見ていきましょう。
auひかりの解約
流れとしては、まずauひかりの解約が必要となり、ホームページと電話から行うことが出来ます。
ホームページの場合:解約手続きMy au
電話の場合:0077-777 年中無休(9:00~20:00)
ドコモ光の契約
auひかりの解約手続きが済んだら、ドコモ光の契約を行います。
ドコモ光の契約は新規契約となります、申し込みは主に「ドコモ公式オンライン」「家電量販店」「ネット代理店」の3つの方法があります。いずれの場合でも以下の3つのステップで行います。
- 利用エリアの選択:NTT西日本か東日本か
- ドコモ光の申込
- 工事
- 開通
このように、auひかりからドコモ光に乗り換える場合は、両社での手続きを進める必要があります。
ドコモ光の申込みをネット代理店から行うと、「ドコモ公式の特典」と「代理店の両方の特典」の両方が受け取れるため、代理店からの申込みが断然お得です。
auひかりからの乗り換えは自分のあったところを選びましょう
今回は、auひかりの乗り換えで3パターン紹介しました。
- auひかり→ドコモ光 :ドコモのスマホの方におすすめ
- auひかり→ビッグローブ光:auのスマホの方に1番おすすめ
- auひかり→So-net光 :auスマホの方に2番におすすめ
結果として、auひかりからドコモ光への乗り換えをおすすめできるのは、ドコモのスマホ利用者さんに限ります。
auのスマホ利用者の方には、引き続きauのスマホとセットで割引きが受けられるように、ビッグローブ光とSo-net光をおすすめしますが、よりお得なのはビッグローブ光でしょう。
以上のことを踏まえ、auひかりの乗り換えは自分のケースで条件がより有利なネット回線を選んでくださいね。